インドの食べ物として日本で有名なのはカレーとビリヤニ。でも、レストランのメニューとして、意外とよく目にするのが「Chinese」の文字です。
今回、カレー味に飽きてたこともあり、Chow Mein(チャウミン)と Chop Suey(アメリカン・チャプスイ)をインド旅行中に食べてみたので紹介します。
あとで調べてみると、インドで独自に発展した**Indo-Chinese(インド中華)**という、なかなか面白い食文化だったので、それも合わせて紹介します。
インドで食べたチャウミン

チャウミンは、中国語の「炒麺」に由来する炒め麺。
今回テイクアウトして食べました。(ビニール袋に入ってたのですが、それを紙皿に移しました。見た目が綺麗じゃなくてすみません。)
インドでも非常にポピュラーで、レストランだけでなく屋台などでも食べられるそうです。インドのチャウミンは、キャベツやニンジン、ピーマンなどの野菜と麺を炒め、ニンニクや唐辛子などを効かせたものも多いそうです。
見た目も味も、日本で「上海焼きそば」と呼ばれている醤油味の焼きそばに近い印象でした。食べてみると、醤油系の味付けで、日本人にもかなり馴染みやすい味。ただ、ほんの少しスパイシーな感じもして、そこはインドらしいところかもしれません。普通においしくて、かなりの勢いでバクバク食べてしまいました。というのも、一緒にテイクアウトした「American Chop Suey(アメリカン・チャプスイ)」が、私にはちょっと苦手な味で……。結局、Chow Meinの方ばかり食べることに。
でも、それくらいChow Meinは気に入りました。日本に帰ってきた今でも、**「あのChow Mein、もう一回食べたいな」**と思うくらいです。
もう一つは「アメリカン・チャプスイ」

そして、もう一つ食べたのがChop Suey。(ほんとはもっと量があったのですが、一部だけ紙皿に移した写真です。)
名前だけ見ると、「アメリカ料理? 中国料理? それともインド料理?」と、かなり謎です。
インド式の Chop Sueyは、一般的に揚げたパリパリの麺に、野菜などが入った甘酸っぱく、とろみのあるソースをかけた料理。卵をのせるタイプもあります。
実は、アメリカで「American Chop Suey」と呼ばれる料理は別物で、ニューイングランド地方ではマカロニとひき肉、トマトソースなどを使った料理を指します。
つまり、インドのAmerican Chop Sueyは、名前からしてかなり独自進化しているんです。
一般的には揚げたパリパリの麺に、甘酸っぱいとろみのあるソースをかける料理だそうです。ただ、今回私が食べたものは、いわゆる「パリパリ麺」という感じではありませんでした。
で肝心の味は、とろみ付きのケチャップ味....。
私はケチャップ+とろみ味が苦手で、1口で断念しました。ただし、妻は「昔の給食みたい!美味しい!」と食べてました。ケチャップ味が好きな人は是非トライしてください。
なぜインドに中華料理がある?
ここが調べてみて一番面白かったところ。
インド中華の歴史は、コルカタ(旧カルカッタ)の中国系移民コミュニティと深く関係しています。
中国系の料理人たちが中国の調理法をベースにしながら、インドで手に入る食材や、インド人が好む辛味・香辛料などを取り入れていきました。
その結果、中国料理そのものでもインド料理そのものでもない、Indo-Chineseと呼ばれる独自の料理文化が発達しました。
チャウミンのほかにも、Chilli ChickenやManchurianなど、現在ではインドで広く親しまれている料理があるそうです。
「Chop Suey」はさらに複雑
さらに面白いのがチャプスイ。
もともとChop Suey自体、中国系移民とアメリカの食文化が交わるなかで広まった料理で、その起源についてはいくつもの説があります。19世紀末から20世紀初頭には、アメリカ式中華料理を代表する存在になりました。
それがインドに入り、さらにインド人の好みに合わせて変化したのが、現在のインド式American Chop Suey。
つまり大ざっぱに見ると、
中国 → アメリカ式中華 → インドでさらに独自進化
という、かなり複雑な旅をした料理ともいえます。
※インド版Chop Sueyの成立過程には諸説あり、第二次世界大戦中にインドに駐留した米軍兵士とコルカタの中華料理店との関係を指摘する説もあります。
インドで中華を食べるのも面白い
インドまで行って、わざわざ中華料理と思う人もいるかもしれません。
でも実際には、チャウミンもAmerican Chop Sueyも、単純に「インドで食べる中国料理」ではありません。
中国から伝わった料理が、その土地の人たちの好みに合わせて変わり、インドの食文化の一部になっていった料理でした。
カレーやビリヤニだけではないインド。
旅行先でこういう「その国に入って独自進化した外国料理」を食べてみるのも、なかなか面白いと思います。(実際カレーばっかりは飽きるし。)


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